ドル高円安1ドル114円|日米金利差・テーパリングで進む円安の仕組みを完全解説

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為替が現在進行形でどんどんドル高・円安になっています。これは投資家だけでなく、一般の個人にも影響がある話なので、基本をきちんと理解しておきましょう。1ドル=100円が1ドル=120円になればドルの価値が上がっているので「ドル高・円安」。逆は「円高」です。まずは世界の経済・金融がいまどんな状況なのか、ここから整理します。

ドル円114円
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世界はコロナ対策で「水道の蛇口全開」状態

世界はコロナ対策のために短期金利を史上最低水準まで下げ、中央銀行は量的緩和で市場にお金を大量供給しています。いわゆる「水道の蛇口を全開にしている」状態です。この状態を続けると、コロナが落ち着いてきたタイミングでモノやサービスの価格が急上昇するため、インフレ率が高くなっている アメリカは出口戦略 を取り始めています。これを テーパリング と呼びます——中央銀行が超金融緩和から抜け出す過程で、量的緩和の資産買い入れ額を徐々に減らしていく政策です。

テーパリング

日米の金利差が「ドル高円安」を生む

水道の蛇口を開けすぎたので少し締めていこう——アメリカはそのフェーズに入っています。一方 日本は残念ながら現金預金が大好きな国民性なので、低金利にしても投資にも消費にも回らず、貯蓄に流れます。インフレ率が低いままです。消費増税の足かせもあります。この結果、米は景気・物価ともに強く、日本は景気も物価も上がらない、という非対称が生まれ、それが為替に反映されます。

岸田政権は基本的にアベノミクスの金融緩和を引き継ぐので、日本は水道の蛇口を開けたまま。米は蛇口を締めにいきます。アメリカが利上げ・テーパリング、日本は低金利政策を継続なので、当然 日米の金利差は拡大 します。金利が上がる=通貨の価値を上げる、ということなので、米の利上げ=ドル高方向に作用します。勘の良い方は気付いたと思いますが、これが為替の基本中の基本で、「日米金利差の拡大」がドル高・円安を生む構造です。為替は他にも物価(CPI)、貿易収支、財政収支、リスク回避マインドなど多くの要素が絡みますが、現在のドル高・円安は 米国のテーパリング → 日米金利差拡大 が主要因です。

日米金利差

ドル高円安で企業はどうなるか

ドル高・円安になると、儲かる企業と損する企業がはっきり分かれます。

まず 輸出企業(自動車・電機など海外売上比率が高い会社)は、海外で売ったドルの価値が上がるため、為替差益で大儲けします。輸出企業は海外通貨でお金をもらうので、海外通貨が高いほうが儲かる。フィリピンの方が日本で働いて自国通貨に持ち帰ると儲かるのと同じ理屈です。要するにグローバル企業は円安で恩恵を受けます。

逆に 輸入に頼っている企業は、米国から仕入れるのにドルが必要なので、ドル高・円安になると仕入れコストが余計にかかります。まとめると、ドル高・円安は 輸出業者には追い風、輸入業者には逆風 です。日本を代表する大企業は輸出系が多いため、政治・経済界は基本的に円安をあまり止めようとしません。

ドル高円安で個人はどうなるか

日本人の大半は円に集中して貯金しているので、円が安くなれば当然、資産の実質価値は下がります。1,000ドルのiPhoneは、1ドル=100円のときは10万円で買えていたのに、1ドル=120円になれば12万円必要になります。ドル高・円安は、海外輸入に頼る日本にとって 物価が上がりやすく、円貯金が実質減る 構造を作ります。

だからこそ、投資信託で海外資産を持つ・外貨預金をする・株式を持つ など、円以外の資産にもいくらか分散しておく必要があります。これが 資産のリスクヘッジ。具体的なやり方はこのブログ内でまとめていますので、合わせてご覧ください。日本は金融教育がまだ義務化されていない(2022年4月から高校で導入)ので、全体的に金融スキルが低いままです。「貯蓄から投資へ」の時代、しっかりと知識をつけて自分の資産を守りましょう。

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