運用は「機関投資家の背に乗る」が基本|出来高・経済サイクル・国策から機関の動きを読む方法

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個人投資家として相場で資産を増やすときの大原則は、「機関投資家の背に乗る」。マーケットのルールも情報も 機関投資家が有利になるように設計されている のですから、個人がその逆を張って勝ち続けるのは不可能に近い。だから機関の動きを読み、できるだけ機関と同じ方向にポジションを取りに行く——これが運用の基本中の基本です。

マーケット(相場)は平等な場所ではなく、機関投資家が支配者として君臨 しています。金融ルールも情報も、機関投資家が有利になるように出来ています。買い上がり、見せ板、レーティング操作——これらは個人にはできないことばかり。その支配者の手のひらの上で、個人投資家はどうやって投資をして、自分の資産を増やしていけばいいか、という話です。

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機関投資家(きかんとうしか)とは?

機関投資家とは、生命保険会社、損害保険会社、信託銀行、普通銀行、信用金庫、年金基金、共済組合、農協、政府系金融機関など、大量の資金を使って株式や債券で運用を行う大口投資家のこと。一般的に機関投資家はあまり短期間での売買をしません。優良企業の株をじっくりリサーチしたうえで買いの判断を下し、長期的な企業の成長や経済の状況を見ながら運用し、上昇トレンドに乗り始めるとまとまった資金で買い足していくスタンスの機関投資家もたくさんいます。下降トレンドになれば機関投資家の大量の売りが出たりします。そういう機関投資家の動きは、出来高を見るとよく表れているので、個人投資家は出来高を参考にすることで機関投資家の売買タイミングを計ることができます。

SMBC日興証券 用語集
機関投資家
資金量も大量にある運用のプロです

機関投資家がトレンドを作る

相場にトレンドが出るときは、機関投資家などの大口がどんどん買い増しをしています。レンジで仕込んでいた個人投資家も、トレンドが本格化すると途中で降りてしまいます。個人投資家は「値ごろ感」で売買することが多いので、安く拾うことはできても、上がってくると 値ごろの利食い で早く降りてしまう。要するに、個人投資家はトレンド相場が極端に苦手 なのです。

個人投資家がヘッジファンドを倒した事件(ゲームストップ騒動)

2021年1月末、アメリカで発生した ゲームストップ騒動 は、束になった個人投資家がヘッジファンドに巨額損失を出させて話題になった。ゲーム販売小売業「ゲームストップ」の株価は、1カ月の間に20倍以上に跳ね上がり、空売りを仕掛けていたヘッジファンドの損失は 70億ドル(約7,300億円)以上 にのぼるとされる。また株価が暴騰する中で、株取引アプリのロビンフッドがゲームストップ株の取引制限を実施したことで、ユーザーや政治家から批判を浴びた。

https://newspicks.com/news/5622048/body/

個人投資家は規制され、機関がやっぱり有利に戻る

アメリカで上記のような「個人投資家がヘッジファンドに勝つ」事件が起きましたが、こういう動きが目立つと 当局の規制が入り、結局市場のルールは機関投資家が有利な方向に戻されていきます。やはり 運用の基本は、個人投資家全体の逆を行き、できるだけ機関投資家に近い感覚で相場に参加すること が、資産を増やすセオリーです。

機関投資家は国策には素直にポジションを取ることが多い
金融経済のサイクルには意外と素直である

機関投資家の背に乗っていく

① 機関は値下がり相場も作ります
② 下げ相場では 空売り でついていく
③ 上げ相場では 買い でついていく

空売りができない投資家は、下げ相場で資産を一方的に削られます。運用を覚えるなら、空売り、せめて つなぎ売り は覚えるべきです。機関投資家の動きにトレンドフォローするのが基本姿勢。さらに 機関投資家は経済サイクルや国策に対して、わりと素直にポジションを取っていることが多い ので、経済サイクル・国策・金融政策をきちんと理解することで、感覚が機関に近づきます。

「機関の動き」を個人が見るためのチェックポイント

  • 出来高の急増:機関が動くと出来高が普段の数倍に跳ね上がる
  • 大量保有報告書(5%ルール):EDINETで誰が5%以上の株式を取得・売却したかが追える
  • 信用残(信用買い・空売り)の推移:個人の集中ポジションは機関の餌食になりやすい
  • VWAP(出来高加重平均価格):機関は基本的にVWAP前後で執行する。VWAPからの乖離をチェック
  • 政策・金融イベント前後の動き:機関はサイクルや国策に素直に乗ってくる

運用の否定は、資本主義の否定である

株を含む金融資産の運用は ギャンブルではありません。投機的に動かせばギャンブルになりますが、きちんと勉強すれば、自分の人生も日本経済全体も豊かにできる「武器」になります。日本人もこれから絶対に身につけるべきスキルです。資本主義国に生まれているのに、運用・投資をすることが「恥ずかしい」「卑しい」と思い込んでいる人が多すぎます。他人の事業のために資本を入れて、経済が回り、リターンが返ってくる——これは資本主義経済にとっては誇らしいことです。むしろ、先進国でありながら現金預金しか知らない人が大半、という方が世界的には恥ずかしいことかもしれません。

この株式上げ相場で、日本人の資産が外資に吸い上げられている

もちろん 目的(生活費・教育費・住宅頭金など)が決まっている現金預金は必須ですが、過剰な現金預金が日本の経済成長率を世界ワーストレベルに押し下げている のです。特に今のような「お金バラマキ経済サイクル」では、現金保有のリスクは極めて高い。日銀がETF買いで日本株を大量に買い上げてきましたが、この上げ相場で本当に儲けたのは外国人投資家です。日本人は現金預金を続けたばかりに、相対的に貧しくなっています。仕組みを知っている人ほど、本当に悔しい構図だと感じるはずです。

日本のGDP成長率最下位

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